日本共産党
神奈川県議会議員

大山 奈々子

おおやま ななこ
誰ひとり置き去りにしない県政へ!
大山 奈々子
ブログ

代表質問一問一答 特別支援学校の適切な整備について

2021年10月2日コメント 0

(1)特別支援学校の適切な整備について

ア.現状の課題認識と教室確保について

[大山議員]続きまして、質問をいたします。県政の諸課題についてです。初めに、特別支援学校の適切な整備についてです。まず、現状の課題認識と教室確保についてです。

わが国は小・中・高校などの学校には設置基準があっても、特別支援学校には設置基準がありませんでした。保護者や教職員の粘り強い運動に押され、文科省はついに特別支援学校設置基準案を6月に公表し、パブリックコメントを経て省令として策定されることになりました。私たち日本共産党としても、毎年国政要望に出向き毎回設置基準をつくることを求めてきましたので、感無量の思いがあります。

しかしながら、示された基準案は、学級編成の上で生徒数の上限についての言及はあっても学校全体の児童生徒の人数の上限の設定がないなど不十分なもので、策定の際にはさらなる改善が求められます。

本県は、この基準を反映した指針を策定することになります。その際は国の示した基準を厳に踏まえつつ、本県特有の課題を解決すべきと考えます。県教育委員会としては、議会質疑の中で「教育環境の充実という観点から、こうした既存の学校についても対応を図る必要があると考えている」と答弁されており、この言葉におおいに期待しています。それというのも、本県は国の求める広さ基準を校舎面積で18校、運動場の面積で20校が基準を満たしておらず、設置当初に想定された生徒数の1.8倍、2倍となっている学校もあるからです。

国が行った直近2019年の「教室不足調査」では、教室不足数が県下では全国第2位の213教室、県立では88教室にも上っています。

しかしながら、先日文教常任委員会の審議の中で、特別支援学校について「基準面積に不足している学校が今ございますけれども、そのことが授業を実施する上での課題となっているという状況はございません」という答弁がありました。これは、私は大問題だと考えます。その現状の中で起きている問題を把握しないままで、子どもたちの教育環境改善は成しえません。

教職員からは、次のような指摘があります。「図書室がかつての倉庫だった場所になり、椅子も机もなくなり、ほとんどだれも借りていない」、「理科室が教室になり、理科の実験は行われなくなった」、「生徒のクールダウンや個別指導のための教室がない」、「濡れたものを干す場所もなく、流し周りの衛生面に問題がある」、「車いすが教室に入りきらない」、「肢体不自由の高等部の生徒が、車イスから降りて身体を伸ばすスペースが限られ、必要な時に車イスから降りられない」などです。

そこで教育長に伺います。

県立だけでも88教室も不足している状況で、子どもたちに十分な環境を提供できていないという状況をどう認識していますか。また、早急に教室確保をどう行うのか伺います。

[桐谷教育長]教育関係についてお答えします。現状の課題認識と教室確保についてです。

県立特別支援学校における入学者については、各年度で増減がありますが、児童生徒数の増加が見込まれ授業を行う普通教室が不足する場合には、入学前に多目的室等を普通教室へ転用するなどの対応を行っています。

このため、各学校において、現状、直ちに子どもたちの学習指導に影響が生じる状況にはないと受け止めていますが、引き続き児童生徒の状況に応じて、必要な教育環境の充実に取り組んでいきたいと考えております。

イ.過大規模化の解消に向けた年次整備計画の策定について

[大山議員]次に、過大規模化の解消に向けた年次整備計画の策定についてです。

県教育委員会は「新まなびや計画」に基づき、特別支援学校の過大規模化を計画的に対応するとしており、不足を補うために分教室やインクルーシブ教育実践推進校を増やしてきました。この二つの教育形態について、わが党はこれまでも議会において再三改善を求め、ソフトもハードも含めて環境整備が必要だと取り上げてまいりました。

今回の文科省の特別支援学校設置基準案では、分教室については本校に含めて算定されるということでした。本校から遠く離れた分教室が多い中で、数字上の合算をしても根本解決にはつながりません。特別教室が足りない、本校の高等部に提供される給食が分教室にはない、本校の高等部は8人が基本の人数であるのに分教室では一教室に15人を基本としているなど、現場教職員の頑張りをもってしても克服し得ない不平等な状況です。

やはり、当初想定されたように、早期に解消すべきと考えます。わが党の指摘も受け、校名を書いた名札を設置したり特別教室を一つ増やす努力がされてきたこと自体は評価しますが、根本的な解決ではありません。

そして、今後も、本来的に特別支援学校での教育が必要な児童生徒の増加が推計される中で、不十分な分教室という在り方を解消し特別支援学校の過大規模問題を解消していくためにも、分教室の解消を視野に入れた適切な整備計画の策定は喫緊の課題です。

そこで教育長に伺います。

特別支援学校不足による過大規模化を解消し教育環境を整えるため、設置基準に合致する特別支援学校の整備と分教室の解消を視野に入れた、既存校の改善に向けた年次整備計画を策定する必要があると考えますが、見解を伺います。

[桐谷教育長]次に、過大規模化の解消に向けた年次整備計画の策定についてです。

特別支援学校の分教室は、知的障害のある高等部段階の生徒の自立と社会参加に向け、地域と連携した職業教育を行うなど、特色ある教育を行っている大切な学びの場です。こうしたことから、現在順次その環境整備に取り組んでいます。

県教育委員会では、今後、国の特別支援学校設置基準の制定を踏まえ、分教室の適正配置を含めた各地域における特別支援学校の整備の方向について、現在作成中の、仮称ではありますが、神奈川特別支援教育推進指針において示していきます。その後、施設ごとに整備計画を取りまとめたいと考えております。以上でございます。

教室をロッカーで区切って更衣室に。

≪要望≫

[大山議員]特別支援学校の整備についてです。

未だに過大規模校の現状認識が甘いことを、大変残念に思います。在校生に配慮してのご答弁かもしれませんが、そのことと課題把握は切り分けるべきです。読書活動や理科実験について、代替措置が取れていればそれでいいというものではありません。教室不足は転用するとのことですが、転用ということはその分何かに必要だった教室が失われるわけです。それも根本的解決ではないことは明らかです。

分教室の意義がまたも語られましたが、大いに疑問です。熱心な教員と頑張りたいという子どもがいれば、そこに価値のある教育活動が存在します。どういった形態であってもそれは存在します。しかし、先の本会議のご答弁で、生徒が選んで分教室に来ているというご答弁もありましたが、いくつも選択肢があっての決定ではなく、やはり通学しやすい所に行かざるを得ないという実態があります。

私たちは分教室を視察した際に、こんな声を聞きました。分教室では間借りしている高校とは時間割が違いますが、始業や終業を知らせるチャイムは高校の時間に合わされています。 チャイムが鳴っても子どもたちは気にならないようです、ということです。借り物だから仕方がないと思っているのでしょうか。チャイムが鳴るたびに子どもたちがどういう思いでいるのかなと考えます。特別支援学校を必要な数整備していけば、このような切ない思いを生徒たちに味わわせなくても済むわけです。

分教室が当初5年間の暫定措置として整備されたことの意味を、再度考えていただきたいと思います。適正配置とおっしゃいましたが、これはやはり解消されなければならない教育形態です。教職員の精一杯の努力や生徒たちの自分の置かれた環境で頑張ろうという意欲に甘んじることなく、根本的に環境整備を行う県教育委員会としての責務を果たされますよう、要望を申し上げます。

また、年次整備計画については、まだ本県としての指針が策定されていないために、明確なご回答は難しいと思いましたが、歴代の特別支援教育行政の結果が、日本で二番目に教室数が足りない事態を招いています。日本で一番分教室が多い。ダントツです。

現在の教育局が、この先人が変わってもブレることなく国の設置基準に適した特別支援学校を整備していくためには、子どもたちの最善の利益と合理的な配慮を追求し、長期的な視野を持って年次計画を策定すべきことを要望して質問を終わります。以上です。

※医療的ケアの子の支援体制など課題は山積です。このテーマは粘り強く求めます。「ともに生きる社会かながわ憲章」などと作っているのですから。魂を入れなければ。

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    コメント

    • 石井洋二 より:

      貴重な資料調査に裏付けられたリアルなご報告ありがとうございます。大山議員の孤軍奮闘の姿がにじみ出ています。

      • 大山奈々子 より:

        ありがとうございます、歴史を正しく伝えようとした先人の努力の貴重さがわかりました。

    • 大山奈々子 より:

      母には母の生活、私には私の生活がそれぞれの土地でありますので、双方が選んだくらしかただったのですよ。

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